ことの始まりは本当になんでもないちょっとしたことでした。
確かに「子供に対してイライラしたくない」というかイライラする自分に対して嫌な気持ちになることは前からあったけど、だからって意識高い系じゃない私はそれに対してなにかするなんてことはなく。
それが、『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』などの作家さんの池田貴将さんが書いたものにこんな内容があって。
「子供に対してイライラするのは、親の威厳が損なわれるのを恐れているからかもしれない」(記憶の中の言葉です。原文は忘れちゃいました…)
これが変なふうに私の背中を押してくれることになったんです。
まさに、子供によくイライラする私のためにヒントをくれているような言葉!…のはずなのに、ぜんぜん、まったく、1ミリもピンとこなくって。(あ、池田さんのことはディスってないですよ!)
で、ふと思ったんです。「じゃあ私はどうしてイライラしてるんだろう?」
それからはイライラしたら「私いまなんでイラッとした?」って考えるようになって。
そしたら自分の子供へのイライラの原因が3パターンしかないことに気づきました。
- 触らないでほしいものを触られてるとき・触られそうなとき
- 私が我慢を強いられてるとき
- 急いでいるとき
びっくりしました。
いや、3パターンしかないことにもびっくりしましたが、そんなことよりイライラパターンに気がついたら、自分のイライラがなんかフィクションみたいに感じられるようになったんです。
作り話というか、なんか私いままでわざとイライラしてた?
まるで、誰かにイライラを見せびらかしたがっていたかのように。
…子供にイライラ感を見せることで焦らせて思いどおりに行動させたかったのかもしれません。

ぐずってる子供を相手に話すときって声を張り上げちゃうんだけど、それも無意識に音量で負けないようにしてるんだなって最近思う
気づいたらやることは…
イライラ要因に気づいたら、あとはそれに沿って対策をするだけです。

私の場合の対策は…
- 触らないでほしいものを触られてるとき・触られそうなとき
これは超絶簡単な話。
私の場合、キッチンのゴミ箱やコンロを触られるのが特にイヤだと気づきました。
コンロはこまめにロックをかけないといけないのでちょっと面倒ですが、でもやることはそれだけ。
そしてゴミ箱は手の届かないところに移せばOKです。

- 私が我慢を強いられてるとき
次のこれはちょっと難しい。
今日のケースだと私は暑いから早く帰りたいけど子供はもっと遊びたい。

そうか、自我と自我のぶつかり合いなのか
ただ交渉相手は1歳児。大人との交渉よりはるかに大変です。
だから私の希望を伝えるだけではなくて子供の希望が叶いつつ私が我慢しなくてもいいやり方はないかを考えることにしました。
…とはいえ傍若無人な1歳児と折り合いがつくことはほぼないんですけど。
それでも自分を客観視できるようになったからか、イラっとしてもそれを表に出す必要がなくなったし、「我慢してるんだからそりゃイライラすることもあるでしょ!」って思えて自己嫌悪はめちゃくちゃ減りました。
ぱっと気持ちが切り替えられるのはとてもラク。精神衛生◎

元政治家の先生が大学の講義で「外交は相手国のレベルに合わせないといけない。先進国と発展途上国の交渉なら発展途上国のレベルで交渉する」って言っていて、そのときはピンとこなかったんだけど…。
私が1歳児に合わせて交渉してるのってそういうことなの?!といまさらながら腑に落ちたりしてる。
なぜかこんなところで大学時代の勉強の内容を思い出す…。しかも子育てとは無縁の政治学。

- 急いでいるとき
3つめのイライラパターンのこれ。
これね。これはね、もうどうしようもないですw
私が急いでいても子供は急いでないですからね。

人生に遅刻とかいう概念がないなんて!!
ある意味うらやましい…かも?
これはダンナから学んだのだけど、抱っこして強制的に連れて行くときでも「わぁー!」って高い高いをするみたいに遊びにしてあげると子供は機嫌よく運搬されてくれます。
気がついたら自転車に乗せられてた、みたいな。
(ただ現実問題として、ダンナと違って非力な私にはそんなふうに抱っこしつつ小走りなんてできないのよ…。)
急いでいるときは「約束の時間をちゃんと守ろうとしてるからイライラするんだな」って冷静になるとイライラ感が少しは落ち着きますよ。
気づいたら事態はどんどん好転していく

それからはちょっとしたイライラの芽も潰せるようになりました。
例えば、子供のパジャマ選びでも。
適当なパジャマを出して着せようとすると

おばけー! おばけー!!!
その日は「ねないこだれだ」のパジャマが着たかったみたい。
そうなると、もう面倒なので!w パジャマを箱に入れてどーんと置いておくことにしました。「ご自由にどうぞ」スタイルです。
すると…今度はお風呂上がりにパジャマを物色して次から次へと取り出してポイッ。
どれを着るのかが決まらないうえに、せっかく畳んだパジャマをぐちゃぐちゃにされてイライラする私。

あ、私いまイラッとした!何にイライラしたんだろう?
「どれを着るのかが決まらない」→風邪をひいたりしないなら別に構わないな。その間に夕飯の支度しとこ。
「せっかく畳んだパジャマをぐちゃぐちゃに」→私はこれが悲しかったんだ!
てな調子で気づいたら簡単!次の日からパジャマは畳まずに箱に入れるようにしました。


手間をかけてキレイに畳んでたから、ぐちゃぐちゃにされてイヤだったんだよね。
最初から畳まなければぐちゃぐちゃにされても全然平気になった

ユニクロのパジャマなんだけど別に畳まなくても全然しわくちゃにならないし、家事が減ったうえに叱る声も減ったから、パジャマの運用変えてくれてよかったよ
と、こんなふうに1つずつですが、気づいて→変えて→心を平和に。
私がヒントをもらったように、誰かのヒントになると嬉しいです。
コメント